今回は愛用していたテントとお別れした話です。
昨シーズンは念願だったスノーピークのランドロックを手に入れて、何度もキャンプに行きました。
スノーピークのランドロックと言えば、不動の人気を誇る大型シェルターで、他のブログなどでも利用者の方達から大絶賛されています。
そんな先輩方の意見を眺めながら、ようやく手に入れたランドロックだったのですが、結果としては1シーズンで手放してしまいました。
実際に使ってみて、他の方達が言う通り素晴らしい所も沢山あったのですが、良い所ばかりでは無いと言うのが率直な意見です。
今回はあえてその辺りの所まで踏み込んで、話をしてみたいと思います。
※あくまでも我が家には合わなかったと言うだけで、完全に個人の感想です。
設営、撤収がとにかく大変
ランドロックは数ある2ルームテントの中でもかなり大型な部類に入ります。
と、言うかランドロックより大きな幕を探す方が難しいぐらいです。
その大きさによってもたらされる、広大なスペースが魅力でもあるのですが、その分設営はかなり大変です。
我が家は子供がまだ小さい為、妻が子供の面倒を見ている間に、私一人でテントの設営などをやっています。
もちろん、大きなランドロックとは言え、一人で設営するのもそれほど難しくはありませんが、フレームなども太くかなりの重量がある為、設営が終わるころには毎回ヘトヘトになってしまいます。
オプションのグランドシートやシールドルーフなども含めると、重量が20kgを超えるので、車が横付け出来るオートキャンプサイトであっても、少しの距離を運ぶのに一苦労です。
真夏の炎天下で設営を行った時には、本当に倒れるかと思いました。
また一人で設営する場合、幕が大きい為、ポールを差し込んだりペグを打ったりする為に、テントの周りを何度もグルグル移動する羽目になります。
やっとの思いで本体を張れたと思ったら、次はインナーテントの吊り下げが待っています。
チェックイン時間が遅くなると、文字通り設営が終わるころには日が暮れてしまいそうになります。
もちろん設営がこれだけ大変なので、撤収も同じぐらい大変な作業になります。
寒い時期は他のテントと同じように結露も酷く、出来ればチェックアウト時間ギリギリまで太陽の力で乾燥させたい所ですが、あまりのんびりしていると撤収が間に合わなくなるので、仕方なく濡れたまま持って帰る事もありました。
そうなると今度は、このデカイ幕を家で乾燥させて畳まないといけなくなるので、帰ってからも大変です。
そんな事を繰り返しているうちに、帰る日には起きてからランドロックの撤収の事で頭が一杯になり、ゆっくり寛ぐ事が出来なくなっていました。
1泊でのキャンプでは、ランドロックの設営と撤収の時間がもったいなく感じ、いつしかキャンプに持っていく回数も減って行きました。
狭い区画サイトでは張れない可能性も有り
大型で快適な居住空間が売りのランドロック。
そのサイズはと言うと幅4m、長辺6m程度になります。
もちろんその中には、張り綱などのスペースは含まれていませんので、しっかりと全体をペグダウンしようと考えると、全辺1m~2mほどの余分にスペースが必要になる事でしょう。
居住空間の快適さは、この大きさによってもたらされているのは間違いないのですが、このサイズだと、狭い区画サイトだと収まらない可能性があるのです。
親切なキャンプ場だと、「ランドロックなどの大型テントは不可」などと書かれている場合もあります。
実際にキャンプ場に行ってから、張れませんでしたでは色々と手遅れなので、キャンプ場選びにも慎重にならざるを得ません。
それに行くまでちゃんとサイトに収まるのか、不安が付きまとったりもします。
事前にある程度調べていたおかげで、実際に行って張れなかったと言う事は1度もないのですが、色々なキャンプ場に行ってみたい我が家としては、もっと気楽にキャンプ場を選びたいと思ったのです。
濡らすと大変
撤収の話でも少し触れましたが、撤収時に雨などで濡れたまま持って帰ると、とにかく大変です。
本来、雨の時にこそ広い室内に籠って過ごせる2ルームテントが本領を発揮する時なのですが、濡れた後の事を考えると、雨の日に使うのを躊躇してしまいます。
多少雨に濡れて万が一カビが生えたとしても、シェルターだからと割り切って使えば良かったのですが、定価で20万近くもするランドロックに、我が家はそこまで割り切れませんでした。
広いお庭がある家に住んでいれば、庭に広げて干すという方法もありますが、マンション住まいの我が家では、ベランダに干しても下の階どころか2階下まで届くほどの大きさのランドロックを干すことは不可能でした。
石油ストーブ1つでは暖めきれない
これもランドロックのデメリットとして有名な話ですが、冬キャンプの場合ランドロック内で石油ストーブを使っている方も多くいると思います。
通常の2ルームテントであれば、石油ストーブ1つで快適に過ごす事が出来ますが、ランドロックは広すぎてストーブ1つでは少しパワー不足となるようです。
大きなランドロックの購入に合わせて、車への積み込みを考えて、キャンプ道具の小型化に取り組んだ我が家には、石油ストーブを2つも持っていく余裕はありませんでした。
まとめ
こんな感じで色々と愚痴みたいに書いてきましたが、狭い区画サイトでは使えないと言う点や、濡らすと大変という所は、買う前にも色々と調べていたのである程度は覚悟していました。
それでも一年で手放してしまった最大の理由は、設営が想像以上に大変だったという点に尽きます。
せっかくのんびりする為にキャンプに行っているのに、設営や撤収に時間が取られて、そのせいでゆっくり過ごせないのは本末転倒で、子供達がもう少し大きくなって、設営を手伝ってくれるようになれば、また違うのかも知れませんが、4人家族で子供がまだ小さい我が家にとって、ランドロックは少々オーバースペックだったように感じます。
とはいえ、ずっと欲しくて、やっと手に入れたランドロック。
手放すまでには色々な葛藤がありました。
せめてインナーテントを使わずに、コットかカンガルースタイルにして、少しでも設営の負担を減らしてみようかなどと考えた事もありました。
とにかく買ってしまったんだから、何とかして使わなければならないと言う気持ちになっていたのだと思います。
それが実際に手放してみると、ランドロックを所有していた時に感じていた、そのようなプレッシャーから、一気に解放された気分になりました。
ひとたび設営してしまえば、とても快適だったランドロック、我が家は残念ながら使いこなせませんでしたが、、特にファミリーキャンパーにとって最適で素晴らしいテントということに間違いはないかと思います。
私はと言うと、本来小型テントとタープだけでも設営が面倒に感じる性格なので、次のテントは設営が簡単な2ルームテントを狙っています。
ただ、昨今のキャンプブームにより、どのメーカー軒並み品切れ状態となっていて、かれこれ1年ほど、新しいテントを買えずにいます。
欲しいテントは幾つかあるので、今はひたすら再入荷の情報に目を光らせている所です。
出来れば年内には新しいテントを手に入れて、冬キャンプにも行きたいです。